自宅で介護を続けていると、毎日の食事作りが想像以上に負担になります。
例えば、やわらかさの調整に時間がかかったり、思うように食べてもらえなかったり、栄養が足りているのか不安になったりするものです。
少しでも負担を減らしながら、安心して食べてもらえる食事を用意したいという願いに応えてくれるのが介護食の宅配サービスです。
安くておいしく、安全性にも配慮された宅配食は、介護される方だけでなく、介護する人の心と時間にも余裕を取り戻してくれます。
本記事では、毎日の食事作りに悩んでいる方に向けて、介護食のおすすめと選び方の基本ポイントを解説します。
介護食の宅配サービス3選
介護食の宅配サービスは数多くありますが、実際に選ぼうとすると迷ってしまう方が多いものです。
特に自宅で介護していると、食事は毎日のことだからこそ、おいしいものを食べてもらいたい気持ちが強くなるものです。
ここでは、価格・味・安全性・やわらかさのバランスが良く、介護者からの満足度も高い宅配サービスを厳選してご紹介します。
どれも冷凍でストックでき、必要なときに温めるだけで食べられるため、忙しい介護の合間でも無理なく利用できます。
主要な3つの宅配サービスを比較しやすいようにまとめました。
サービス選びの参考にしてください。
| 項目 | やわらかダイニング | まごころケア食 | 食卓便 |
|---|---|---|---|
| やわらかさの種類 | 3段階(容易にかめる〜ムース状) | ムース食あり | やわらかい食事(歯ぐきでつぶせる) |
| 価格帯 | 1食約735〜879円前後 | 初回190円〜、通常1食約438円〜 | 1食約620円前後 |
| メニューの種類 | 見た目が普通食に近い・食べやすさ重視 | 主菜1+副菜3、健康系コースが豊富 | 医療食ノウハウを活かした多彩なメニュー |
| コースの種類 | やわらか食3段階 | 健康バランス・糖質制限・塩分制限・たんぱく調整・ムース食 | おまかせ・低糖質・塩分ケア・たんぱくケア・やわらか食 |
| 定期便の特徴 | 初回送料無料・定期は送料半額 | 最大37%OFF | スキップ機能あり |
| 向いている人 | やわらかさを細かく調整したい人 | 価格を抑えつつ栄養管理したい人 | 医療食レベルの安心感を求める人 |
サービスごとに強みが異なるため、気になるものがあれば詳細をチェックし、生活スタイルに合うかを確認してみましょう。
やわらかダイニング

やわらかダイニングは、やわらかさを細かく調整したい方に最適です。
- やわらかさを3段階から選べる
- 見た目が普通食に近く食欲を保ちやすい
- 管理栄養士監修で栄養バランスが整っている
- 食材の大きさやまとまりやすさに配慮されている
- 定期購入で続けやすい
最大の特徴は、やわらかさを3段階(レベル1〜3)から選べる点で、歯ぐきでつぶせる程度から舌でつぶせるムース状まで、状態に合わせて無理なく食べられる食事を選択できます。
どのコースも管理栄養士が監修しており、見た目・味・栄養のバランスにこだわって調理されているため、食べる楽しさを損なわずに安全に食事をとれるのが魅力です。
また、冷凍で届き電子レンジで温めるだけで食べられるため、忙しい介護の合間でも手軽に準備でき、介護者の負担軽減にもつながります。
さらに、食材の大きさやまとまりやすさにも配慮されており、高齢者でも食べやすい工夫が随所に施されています。
まごころケア食

価格を抑えつつ栄養バランスも重視したい方には、まごころケア食が向いています。
- 管理栄養士監修のバランス食
- 初回限定で1食190円から試せる
- 定期便で最大37%OFFの割引あり
- 健康バランス・糖質制限・塩分制限などコースが豊富
- ムース食にも対応
忙しい日でも健康的な食事を手軽にとれるようにという思いで開発されており、主菜1品+副菜3品の構成で、彩りや味付けにもこだわって作られています。
大きな特徴は、初回限定で1食190円から試せる「まごころお得便」があることです。
続けやすい価格設定で、定期便にすると通常価格から最大37%OFFになるキャンペーンも用意されています。
また、健康バランス食、糖質制限食、塩分制限食、たんぱく調整食、ムース食など、目的に合わせて選べるコースが豊富です。
介護が必要な方から生活習慣が気になる方まで幅広く対応しています。
食卓便

豊富なメニューと医療食のノウハウを重視するなら、食卓便が選びやすいサービスです。
- 日清医療食品による長年の病院食ノウハウを活かした品質
- 管理栄養士監修の豊富なメニュー
- やわらかい食事(やわらか食)に対応
- 定期便のスキップ機能で続けやすい
- 飽きにくい多彩なコース展開
日清医療食品が長年の病院食づくりで培った技術を活かして提供する宅配食サービスです。
冷凍で届くため保存しやすく、電子レンジで温めるだけで手軽に食べられるので、忙しい介護の合間でも無理なく準備できます。
定期便では配送頻度を選べるほか、スキップ機能もあり、生活リズムに合わせて柔軟に利用できます。
また、食材のやわらかさや味付けにもこだわり、「食べやすくておいしい」という利用者の声も多く、食欲が落ちている方にも安心して勧められるサービスです。
介護食とは?
介護食とは、介護を受ける方が食べやすく調理された食事のことです。
噛む力や飲み込む力が弱くなってきた方でも、安全に、そして無理なく食べられるように工夫されています。
誤嚥を防ぐためのとろみ付けや、栄養が偏らないように計算された献立など、専門的な配慮が必要になる場面も多くあります。
ここからは、介護食に求められる安全性や栄養面、そして家庭での調理と宅配サービスの違いについて詳しく見ていきます。
安全性と栄養バランスが考えられている
介護食において「安全性」と「栄養バランス」は、もっとも大切なポイントです。
安全性の面では、噛む力や飲み込む力に合わせて「やわらかさ・形状・とろみ」が調整され、誤嚥のリスクを減らすように作られています。
固さだけでなく、食材の大きさやまとまりやすさも考えられており、食べやすい状態に仕上げられています。
栄養バランスについては、高齢者が不足しがちなタンパク質・ビタミン・ミネラルをしっかり補えるように献立が組まれています。
食が細くなっても必要な栄養を確保できるよう、管理栄養士が監修している介護食も多く、毎日の食事管理が楽になります。
家庭でも調理できるが市販や宅配サービスもある
家庭でも介護食を作ることはできますが、実際にはかなりの手間と時間がかかります。
やわらかさの調整や食材の大きさ、栄養バランスの計算など、毎日続けるには負担が大きくなりがちです。
そのため、最近は市販の介護食や宅配サービスを併用する家庭が増えています。
市販のレトルト介護食は温めるだけで使え、宅配サービスは栄養バランスが整った食事が定期的に届くため、調理の負担を大きく減らせます。
必要なときだけ利用したり、普段の食事と組み合わせたりと、家庭の状況に合わせて柔軟に取り入れられるのも魅力です。
無理なく続けられる方法を選ぶことが、介護する側・される側のどちらにとっても大切です。
介護食の宅配サービスの選び方
介護食の宅配サービスを選ぶうえで大切なのは、無理なく、安全に、そしておいしく続けられるかどうかです。
介護食は、噛む力や飲み込む力、食欲、好み、生活リズムなど、ひとりひとりの状態によって必要な形が大きく異なります。
そのため、食事の内容や作り方を丁寧に比較することが欠かせません。
さらに、宅配サービスを利用すれば調理の負担が減り、買い物や献立作りにかかる時間も省けるため、介護する側の心の余裕にもつながります。
ここからは、介護食を選ぶ際に特に重要となる「やわらかさ」「価格」「味付け」の3つのポイントについて、順番に見ていきます。
やわらかさのレベルで選ぶ
噛む力や飲み込む力は人によって大きく異なり、同じ高齢者でも必要な食事形態はまったく違います。
やわらかさが合っていないと、食べづらさから食欲が落ちたり、誤嚥のリスクが高まったりと、心配が増えてしまいます。
宅配サービスでは、やわらか食やきざみ食、ムース食など複数の形態が用意されているため、状態に合わせて選びやすいのも大きなメリットです。
ここでは、代表的なやわらかさの種類について紹介します。
やわらか食
やわらか食は、噛む力が弱くなってきた方でも無理なく食べられるように調整された、やわらかい介護食の形態です。
見た目は一般的な料理に近く、食材の形を残しながらも、食べやすいやわらかさに仕上げられています。
普通食に近いので、食欲が落ちている方でも受け入れやすく、食事の満足感を保ちやすいのも魅力です。また、やわらか食は誤嚥のリスクを減らすために、食材の大きさやまとまりやすさにも配慮されています。
- 歯ぐきでつぶせるほどのやわらかさで食べやすい
- 見た目が普通食に近く、食事の楽しさを保ちやすい
- 噛む力が弱くなった方でも無理なく安全に食べられる
噛む力はある程度残っているけれど、固いものは避けたいという方に特に向いています。
刻み食
きざみ食は、噛む力が弱くなってきた方や、食材の形が大きいと食べづらい方のために、食材を細かく刻んで食べやすくした介護食の形態です。
普通の食事をベースにしながら、ひと口で飲み込みやすい大きさに調整されています。
固いものは難しいけれど、形が残っている食事を食べたいという方に向いています。
ただし、細かく刻むことで食材がバラバラになりやすく、まとまりが悪いと誤嚥のリスクが高まることがあります。
そのため、状態によってはとろみをつけたり、やわらか食やムース食に切り替えたほうが安全な場合もあります。
- 食材を細かく刻んで食べやすくしている
- 噛む力が弱くなった方でも形のある食事を楽しめる
- 普通食では大きさが負担になる場合に適している
ムース食・ペースト食
ムース食・ペースト食は、噛む力や飲み込む力が大きく低下した方でも、安全に食べられるように工夫された、非常にやわらかい介護食の形態です。
食材を細かくすりつぶし、ムース状・ペースト状に加工することで、舌でつぶせるほどのやわらかさになり、誤嚥のリスクを大きく減らせます。
一方、ペースト食はさらに滑らかで、まとまりがよく、飲み込みやすさを最優先した形態です。
どちらも食材がバラバラになりにくいため、飲み込みが不安な方や、食事中にむせやすい方に向いています。
また、見た目や味付けに工夫されている商品も多く、形は違っても食事を楽しめるように配慮されています。
- 舌でつぶせるほどやわらかく、飲み込みやすい
- 食材がまとまりやすく、誤嚥リスクを減らせる
- 見た目や味付けが工夫され、食事の満足感を保ちやすい
無理なく続けられる安い価格かどうか
味や品質が良くても、費用が負担になってしまうと長く利用できない場合も少なくありません。
価格を見るときのポイントは次の3つです。
- 1食あたりの価格が予算に合っているか
- 定期便の割引や初回割引があるか
- 送料や追加費用がかからないか
価格と品質のバランスを見ながら、無理なく続けられるサービスを選ぶことが重要です。
介護食は1食500〜800円前後が多く、毎日利用する場合は月1〜2万円以上になることもあります。
多くのサービスは定期購入で割引があり、初回は特に安く試せることもあります。
また送料が毎回かかると、実質の1食あたりの価格が高くなることがあります。
毎日食べても飽きない美味しい味付けか
どれだけ栄養バランスが良くても、本人が「おいしい」と感じられなければ、食事量が減ったり、食べること自体が負担になるケースもあります。
介護食は、昔のように「味が薄い」「見た目が単調」というイメージから大きく進化しています。
最近は、次のようなおいしさを感じやすくする工夫がされています。
- 出汁や香りを活かした味付け
- 食材の風味を損なわない調理法
- 見た目の彩りや盛り付けの工夫
さらに、宅配サービスでは和洋中の豊富なメニューが揃っているため、毎日違う味を楽しめるのも魅力です。
「おいしい」「また食べたい」と感じてもらえれば、食事の時間が楽しみになり、栄養もしっかり摂れるようになります。
宅配サービスは介護の負担軽減になる
介護食の宅配サービスは、介護する側の負担を大きく減らしてくれます。
介護食にはつぎのようなメリットがあります。
- 買い物に行く手間がなくなる
- 調理や後片付けの時間が減る
- 栄養バランスを考える負担がなくなる
- やわらかさ・形状の調整が不要
- 食べやすく食事を用意しやすい
- 介護する側の心の余裕が生まれる
時間の負担が減り、毎日の食事づくりに追われるストレスが軽くなります。
さらに、管理栄養士が監修したメニューが届くため安心です。
やわらか食やムース食など、状態に合わせた形態が最初から用意されているので、家庭で細かく調整する必要もありません。
本人がおいしいと感じやすい食事が届くことで、食事量が安定し、介護する側の安心にもつながります。
こうした積み重ねが、介護する側の心の余裕を生み、無理なく介護を続けられる環境づくりに役立ちます。
介護食の宅配サービスに関するよくある質問
介護食の宅配サービスを利用する前には、知っておくと安心できるポイントがいくつもあります。
この章では、利用前に多くの方が気になる代表的な質問を取り上げ、サービス選びの判断材料になるよう、わかりやすく解説していきます。
- 介護保険の対象ですか?
-
介護食の宅配サービスは原則として介護保険の対象外です。
そのため、宅配弁当の料金や送料は自己負担になります。
介護保険で認められているのは、訪問介護やデイサービスなどの介護サービス、福祉用具の貸与・購入、住宅改修といった介護に直接必要な支援に限られています。
ただし、介護保険ではなく自治体の制度として、高齢者向けの配食サービスや安否確認を兼ねたお弁当の配達など、補助を受けられる場合があります。
対象者や料金の補助内容は自治体によって異なるため、地域包括支援センターや市区町村の窓口で確認すると安心です。
- 毎日介護食の宅配食でもいいの?
-
毎日、介護食の宅配サービスを利用しても基本的に問題ありません。
管理栄養士が監修した栄養バランスの整った食事が届くため、毎日続けることで栄養が安定し、やわらかさや形状も一定に保たれるので安全性の面でも安心できます。
また、調理や買い物の手間がなくなることで介護する側の負担が大きく減り、時間や心の余裕が生まれる点も大きなメリットです。
ただし、毎日利用する場合は、味付けやメニューの傾向が本人の好みに合っているか、そして費用がかさみ続けられなくならないか確認しておくと安心です。
必要に応じて、家庭の手作り料理を時々取り入れるなど、柔軟に組み合わせることもできます。
