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給食業界の今後は生産性向上がカギ!コロナ禍に配送効率を合理化する方法

宮崎 亜沙美

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宮崎 亜沙美

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業務改善をしたい

日本給食業経営総合研究所、給食業経営コンサルタントの宮崎亜沙美です。今回は給食業界の今後を左右する生産性向上について、配送コストの合理化を行っている事例をご紹介いたします。

配送コストの問題から目を背けてはいないか

給食業のキーワードは「日替わりを・低価格で・大量に」可能とする製造業です。それらの強みとともに、多くの配送を担う「物流業」の側面も兼ね備えた特殊な業態です。多くの配送員や・コースを有している給食会社では日々の人員確保や事故、コスト圧迫に課題を感じられていることと思います。

以前にも「コロナ禍でも業績を維持または向上させている給食会社の特徴は、これまでのやり方に依存せず攻めの体制で居続けること、そして二つ目に浮いた時間・人を内部体制の見直しに充てたことにある」とお伝えいたしました。物流業も担う給食会社では、1件 1食のお届けにどれくらいの時間やコストがかかっているのか、合理化の視点も持つことが必要です。

配送効率の考え方

給食業でも事業によって差はありますが、配送に関するコスト(人件費・車両費等)は売上に対して 15%前後が平均となっています。自社のコストと比較をしながら、配送効率といってもその他様々な切り口があるので各項目について考えてみると良いですね。

・1顧客あたりの平均注文食数は何食か?

・1配送車あたりの平均積載食数は何食か?

・1配送あたりの時間は何分か? 

産業給食事業を一例にすると、1社あたりのお届け食数は全国平均で4食程度です。そして地域一番店クラスとなると、1社あたりの平均食数は 6食以上、1台あたりの平均積載食数は 200食を超えてきます。10年前と比べ、事業所数は変わらない又は増えているのに積載食数が減っているという給食会社は多い状況です。この辺りを「何となく減ってきた」から平均食数 10食から 6食に減ったというような明確な数値に落とし込んでみることから始めてみるのが大事です。

給食業も変化し、営業すればどんどんと業績を伸ばすことが可能だった時代から、テレワークが推奨され出社人数が大幅に変化する時代と変わりました。外部環境が変わる中で、過去と現在の単純な数値比較は意味を成しませんが、同じことの繰り返しでは収益改善は見込めないことは一目瞭然です。

配送効率を合理化・効率化させる2つの方法

配送効率の合理化として2つの方法が検討できます。

① 1車両あたりの売上を上げる

売上アップのターゲットを、新規顧客と既存顧客に分解します。既存ルート上・エリア内に新規顧客を増やし、密度を濃くすることによって配送効率を上げる手法はもちろんのこと、既存顧客の食数増加の施策も忘れてはなりません。現在の契約先からの注文増は即時に配送効率をアップする手法の一つです。以前に比べて食数が落ちてきている原因把握と共に、クロスセルできる特弁商品をチラシで訴求し注文数を増やす施策も有効です。

② ルート編成の最適化

もう一つは皆様が日々試行錯誤されているルートの合理化・最適化です。給食業のルート効率化が困難を極める理由として、複数の条件が絡むことが挙げられます。交通状況、出荷可能時間、時間指定のある顧客先との兼ね合い、容器回収ルート、配送員の属人的要素など複数条件が絡み合い複雑化しています。

ルート調整担当が属人化し、ある人の頭の中に全条件が蓄積され可視化出来ないという企業も多いのではないでしょうか。近年では時間指定や交通状況条件を加味した配送システムやAIルート作成などデジタルを活用した配送ルート作成事例も多数上がっています。いかに同じ時間で出来るだけ多くの配達を、安全運転の中で行うことができるか? 1社あたりの配送食数増と最大限のルート最適化の両輪が欠かせません。

配送ルートの見直しで5ルート以上削減・年間削減人件費1,000万円超の事例

外部環境の変化の中で、1顧客あたりの食数や配送効率変化を記録し、現在の最適解を導いたモデル事例企業がございます。その企業様では配送ルートの見直しにより 5ルート以上を削減し、年間削減人件費 1,000万円超を達成されました。

この会社の成功の秘訣は、過去現在を含め配送効率の数値変化の比較が出来る状況であったことと、AIも取り入れながら最適化とルートの統廃合を繰り返したことです。また、以前、日給研調査として「産業給食に取り組まれている企業様に、配送効率を上げるために重要と考えられる項目のうち、自社で特に積極的に取り組んでいる項目上位 3つを選択して下さい」というアンケートを行いました。

結果は表の通りです。ルート編成の最適化が圧倒的に多い施策であり、逆に課題となっていることが明確になるアンケートでした。その他にもお弁当の付属品を減らし作業時間を短縮/商品ラインナップ数を絞り込み誤配・確認作業を削減/時間指定のお客様への交渉/受電業務の見直し・WEB受注への移行で配送表出力の前倒し/当日回収比率を下げ回収時間を短縮する…などなど各社取り組み事例は多岐に渡ります。課題解決のヒントになれば幸いです。

コロナ禍だからこそ増益できるチャンスをつかめ

整理すると、コロナ禍で勝ち残る給食会社が行っていることは、①販促活動を止めないこと ②作業合理化・生産性向上への取り組みです。人手不足時代に突入し、人員数を変えずに生産量を増やす、配送先を増やす手法の検討は必須となりました。まずは現状把握と理論値との乖離を認識しなければ何も始まりません。まずは本日お伝えした方法で自社の現在地を把握されてみてはいかがでしょうか?

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この記事を書いた人

宮崎 亜沙美

宮崎 亜沙美

現場主義をモットーにコンサルティングを行いながら、給食業経営者向けの勉強会「給食経営ファクトリー」の運営統括を行う。 給食経営ファクトリーでは、全国の給食業経営者から寄せられる経営課題解決のため、セミナー・情報交換会・工場視察ツアーを企画する。 前職である株式会社船井総合研究所へは新卒で入社し、毎日の身近な食事提供をする業界を支えるべく給食業専門のコンサルタントとなる。 食の福利厚生普及のため、省人化社員食堂モデルの事業開発・拡大に貢献し、現場へ密着した工場生産性アップの実績や、Webマーケティングと女性ならではの視点を取り入れた販促物の連動を得意とする。

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