いつもありがとうございます。日本給食業経営総合研究所 給食業経営コンサルタントの井上です。
本日は給食業界の採用トレンドについて、高校生採用にフォーカスしてお話していきます。
コロナ禍で変わる給食業界での働き方と採用の方向性
2020年に入り、新型コロナウイルスの影響で働く環境は変わりました。働き方でいえば、出社自体の是非、遠方への出張、テレワークの推進と、働く意味を自分自身振り返る機会となった方で若い人は特に多かったように想います。そのような未来志向な話だけではなく、実態としては雇用の推移をみると非正規雇用の方々への影響は甚大でした。一方で正社員の雇用推移を見ると、5月以降では男女ともに少しずつ増えてきた状況です。大きく事業を拡大する企業はどれほどいるかと言えば、そこまで多くないことが事実ですが、同時にパート・アルバイトの雇用も劇的に改善されることにはもう少し時間はかかるでしょう。
給食会社は他業種に比べれば、デイリーの需要に対するサービスなので、影響は最小限で押さえられた企業も比較的多かったように捉えています。特に高齢者向けの配食サービスや、施設向け袋惣菜、個人宅向けの弁当宅配といったコロナの影響が少ない業態は右肩上がりで推移していたのも事実です。そのような業況の中で、給食業界でも人材を積極的に採用する流れも出てきています。これは特に被害の影響が大きかった宿泊観光における料飲関連の正社員、そしてパートアルバイトの2つに狙いを定めています。
10年後の未来を創る仲間をイメージできているか?
とある東北地方で地域一番クラスの給食会社の社長と、今後の給食業経営についてお話する機会がありました。業績アップの秘訣は?とお尋ねすると世代交代・若い人財をいかに早く迎え入れて戦力にできるかと仰っていたことを鮮明に覚えています。これは今後10年、20年後の給食経営を考えるのに、その時卒業しているメンバーとどうこう話をしてもあまり意味がないというメッセージでした。よく言えば定着率が良いと見えますが、裏返せば属人的・若い人材が入らない・すぐ辞めてしまう・高齢化といった給食業界のあるあるを物語っています。つまり給食会社は、今後勝ち残っていくためには、若い人材の採用は必要不可欠であるということです。
それではどのようにその若い人材を採用していくか、これが今回のテーマです。日本給食業経営総合研究所では、これまでも人材採用のお仕事に携わってきましたが、現在注目を受けているのが「高校生採用」です。革新的なものではないですが、現在この高校生採用を制することが、未来の給食経営を左右するといっても過言ではありません。
上記の資料を見ると、18歳人口は減少していき、高卒数そして大卒数の数は減っていくことが見て取れます。つまり高齢化待ったなしの状況がこの先に給食業界を待っているわけです。その中でいち早く高卒採用を押さえておくことは、若返り化や組織活性化に良き影響を与えることはもちろん、早いうちから有望な人材を確保する経営発想としては必須なところとなります。
給食会社でのご支援の際に、人事部長や現場責任者と話をしていると、欲しい人材に「素直な人」と大半の方が仰います。これは給食業界において、いかに現場に高齢の方が多く、固定概念のままに新しい考えを受け入れられないという実態から市zんと出てきた心の声です。もちろん年関係なく、素直である人間性は備わっていますが、大枠で捉えると何色にも染まっていない若い人材のうちから教育をしていくことでこの問題は解決できる可能性が高いのは言うまでもありません。したがって現在給食業界でも、高校生採用という手段を活用して、人材確保に励む給食会社や経営者が増えてきているのです。
給食会社が実施する高校生採用にもノウハウがある
高校生採用というと学校訪問のイメージが強いと想いますが、実はそれ以上に仕組みや就職活動をしている高校生側の情報を知り得ていたいケースが多いように見受けられます。実際に高校生採用を実施されている給食会社様もなんとなく進めてきた流れのままでいるようです。前述のように、早くして若い人材を引き入れる手段に高校生採用が有効ななかで、これもまた適切な戦略と戦術が必要な時代となりました。
福岡県に株式会社セールスアドベンチャーという、高校生採用に特化した企業があります。多様な実績のなかでも、給食会社の採用戦略から戦術までもトータルコーディネートできるサービスとなっています。今後激戦となる可能性もあるこの市場では、丸腰で臨むことはナンセンスであり、高校生に興味を持ってもらえるためのスキームが求められる時代となりました。ご興味をお持ちの方は、ぜひ一度ご連絡をしていただくことをお勧めします。
前述していますが、勝ち残る給食経営において人材採用は必須です。というよりも、多くの給食業経営において、人材採用はそもそもあきらめており努力することから目を背けてきたことも事実です。特に若手の採用となると新しい取り組みということで、不安なことも多いと想いますが、高校生採用に成功している給食会社と情報交換をしてみたり、専門家のアイディアを頼るということから始めてみてはいかがでしょうか。