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給食業では、1社あたりの納品食数が多ければ多いほど、配送効率を合理化できます。既存顧客へのアプローチで、納品先の企業から1食でも多く食数を獲得する方法をいくつかご紹介させていただきましたが、今回は「大口の顧客を獲得するための営業アプローチ方法について、お伝えさせていただきます。
大口案件を獲得することで得られるもの
産業給食において、納品先1社あたりの全国平均お届け食数は4食です(当社アンケート調べ)。例えば日配2,000食の給食会社であれば、500社程度の納品となり配送コースも多くなってしまいます。
しかし中には100食以上の大口顧客があることも事実です。こういった顧客を獲得できると、売上のインパクトは大きいです。例えば100食の案件が受注できたとしたら、1社あたりの平均食数が4食だと考えると、25社分の食数です。これが1度に納品できるとなると、配送効率を圧倒的に合理化できます。
先述させていただきましたが、大口の顧客を獲得することで、1社あたりの納品食数が伸びること、配送効率が良くなること、売上の大きなインパクトを得ること可能です。
大口案件獲得のための大きなハードル
大口案件を獲得するために、大きなハードルがあります。それは決裁者と会えないことです。大口案件は、電話を受ける事務員の方がお弁当注文の決裁者であることは少なく、この決裁者は社長であるケースが多いです。
顧客獲得のためには、アプローチ → アポ(商談) → 試食 → 契約というステップで進みますが、大口案件の場合はこのアプローチの段階でお断りされてしまうのです。
例えば訪問営業をするにしても警備員がいて門前払いされる。そのためにテレアポをしても受付でお断りされるということがほとんどです。
経営者と直接アポが取れる手紙DM
この大口案件を獲得のための大きなハードル「決裁者である社長にアプローチできない」という問題を解決し、全国でも好事例が出ている販売促進が「手書きの手紙DM」です。他業界でも経営者案件である業種などでは、普及してきた販売促進です。すべて自分で手書きすると工数がかかるため、ロボットにて代筆してくれる企業様もあります。
この手紙DMのポイントは、下記の通りです。
・全て手書きする
・封書に宛先を手書きする
・中面は1,000字程度の文字量(3枚程度)で、手書きする
・売り込みはしない
・会社の考えや、想いを伝える
・社長の名刺を入れる
売り込み色の強いDMやFAXDMを送付しても、事務員の方がそのDMを売り込みだと判断すると、決裁者である社長の手元に届くことは多くありません。しかしこの「手紙DM」は、封書に手書きで、社長(施設長等、その拠点の責任者)の名前を書いて送付します。受け取った事務員は、社長宛の手書き封書ですから、かなりの高確率で、社長まで回します。
つまりこの手紙DMの1番の特長は「案件が即社長案件になる」ということです。驚いたのは、手紙DM送付後すぐに数件、社長から直接試食の依頼のお電話をいただけたことでした。手紙DMを送付後に、そのリストに対してテレアポを実施しましたが、社長への通電率は通常の2倍ほどでした。
また社長の名刺付きの手紙ということで、捨てられにくく、3か月後に試食の依頼のお電話があるという企業様もありました。
この手紙販促を実施した給食会社の社長からは、「当初半信半疑でした。しかし、数件のアポイントを頂きFAXDMやテレアポとは明らかに違うと肌で感じました。」というお声をいただきました。
この手紙DMは手書きする工数が非常に多くかかってしまいます。どうしてもあの企業からの注文を獲得したい、あの企業と商談したいがどうしても決裁者に会えない、という企業などにをターゲットを絞って、実施することが現実的です。
デジタル化が推進される時代ですが、こんな時代だからこそアナログ販促に回帰する必要があり、「デジタル×アナログ」の販促が必要だと考えております。