電話によるお問い合わせ

営業時間 9:30~18:00(土日定休)

電話をかける

経営コンサルティング

【介護経営】介護施設に必要なのはパートナーとしての給食会社

井上 裕基

投稿者

井上 裕基

投稿日

最終更新日

完全調理済惣菜

いつもありがとうございます。日本給食業経営総合研究所 給食業経営コンサルタントの井上です。

今回は介護施設における給食・配食についてお話していきたいと想います。

介護事業者・介護施設が直面する給食の経営課題

日本給食業経営総合研究所では、ここ数年介護事業者・介護施設からの経営相談が増えています。その内容の多くは、給食部門の業務改善やコスト削減テーマです。別コラムにて医療法人・病院給食のテーマで執筆しましたが、介護事業者・介護施設においても本質的な問題は同様です。医療関連の方はぜひそちらのコラムもご覧いただければ幸いです。

さて私の経験上ですが、特に介護事業者・介護施設での給食は、経営課題が多いように見受けられます。特に経営陣から現場の状況が見えにくく、収支に加えて労務環境の改善を急務とするべきと認識しています。

まず給食部門または栄養課といわれる領域がブラックボックス化していること。自前運営の介護施設は特に顕著であり、その特徴として熟練の20年選手といったメンバーに依存しているケースが多数です。若い人財を求めようにも育てる環境が元よりなければ、採用しても定着はありません。

続いて役割が混在していること。例えば管理栄養士が厨房に入り作業してしまっているケースを多く見受けます。これは管理栄養士が作業にあたることが問題ではなく、そうなってしまっているのに放置・維持している状況が危険なのです。また栄養士だけではなく、介護スタッフがヘルプで給食部門に入り、そのままヘルプが長きにわたり続いてしまうケースも多数。本業に集中することが難しくなるだけでなく、元々の役割を果たせずモチベーション低下による離職もあるでしょう。

本来であれば、給食部門の数値把握から収支管理までをしっかり行うべき部門・担当者がそれらを果たせないことを反省・改善しなければなりません。

給食の歴史を辿れば、介護施設に今後求められる給食の形が見えてくる

介護施設においても、給食の形態は自前運営と委託給食に分かれます。これらは時代に沿って考え方や在り方が大きく変わってきました。段階を振り返ると、第一の給食は「自前給食」です。比較的利用者人数の少ない介護施設を筆頭に、職員が食材を買い付け調理していき、調理から喫食までの時間が短いため満足度も高い提供方法でした。病院給食に比べ、介護の意義や役割を果たすためにも、食事・給食に求められる価値が明確です。食べる喜びを味わって欲しい、美味しさだけでなく食の楽しみを感じて欲しいという理念での施設経営では、目の前で調理に当たる給食はとても価値が高いことは今でも変わりません。

続いて主流となったのが「委託給食」です。自社で人財や食材全てを手配することが難しくなってきた頃、給食を外部委託したい需要は拡大しました。大手の委託給食会社を中心に人を採用するスキルを整えることで、一気に委託給食のシェアは上昇したわけです。しかし大手委託給食業でも、経費圧迫の影響を受け、既存の運営は困難になってきました。つまり委託可能な介護施設とそうでない施設の差が明確になったのです。

そこで台頭してきたものが「半調理済み食材」や「完全調理済み食品」にはじまる惣菜パックでした。冷蔵や冷凍で納品される商品を湯煎することで盛り付けのみで提供可能となる作業に変わったわけです。これは主に委託給食会社が受託を渋る中小規模の介護施設で話題となり、現在も多くの介護事業者で利用される手法の1つになりました。これにより調理人や職人は不要となり、盛付担当で給食運営が可能となる流れです。

話を戻しますが、委託をしてきた法人はいわゆる委託給食会社からの請求額で危機感を持つ機会が定期であります。特に値上げ交渉をされたときには、今までの危機感がより強くなるタイミングでした。

前述のケースから、現在特に課題に向き合わなければならないのは、自前で給食を運営する介護事業者・介護施設です。基本的に経営陣は給食のプロフェッショナルであることは少ないため、従業員への丸投げがどうしても起きてしまい、全ての工程から収支までブラックボックス化しているケースが多いです。そして気づいたときには手遅れになってしまう、この危機意識の差が問題であり、自前給食を運営されている介護施設は今からでも対策を打つべきです。

自前で給食を運営する介護施設こそ給食会社を頼るべき理由

本来介護に集中するために諸々準備を進めてきたはずなのに、給食でそれらを果たせないということはとても残念です。しかし給食は介護施設経営においては切り離せないもの、経営者としては何としてもこの課題を解決しなければなりません。そこで日本には給食会社という専門業種があります。食品の仕入れから製造、提供手法から衛生関連、コスト削減といったノウハウを兼ね備えている給食会社が全国には多数存在しています。そういった給食会社とパートナーとしてお付き合いをしていくことが、今後介護施設給食経営において改革の近道です。本来であれば委託給食会社とのお付き合いはそれにあたることですが、業況の変化で委託給食業以外の給食会社とのお付き合いも役立つことは多いということです。

私も次回以降のコラムにて、皆さま介護施設が給食会社を選ぶ際に見るべきポイントを発信していければと想います。

日本給食業経営総合研究所では、現在も介護事業所・介護施設の給食部門経営改善のご相談を受け付けております。ご不明点などございましたら、いつでもご連絡ください。

クリックいただけると
励みになります!

弊社のサービスはこちら

この記事を書いた人

井上 裕基

井上 裕基

日本で唯一の給食業専門総合コンサルティング会社でNo.2 を務める。 大手乳製品乳酸菌飲料ヤクルトの販売会社、東証プライム上場 国内コンサルティングファームの船井総合研究所で給食業界の経営コンサルタントを経て独立し現職に至る。 全国に給食会社の顧問先を持ち、専門領域は産業給食/事業所給食/委託給食/介護施設給食/病院給食/配食サービスと給食業全般をカバーする。基本の業績アップから商品開発・新規事業の立ち上げ等、給食会社の成長戦略や戦術構築に加え、病院・介護施設の給食部門に対する業務改善や経営指導を行う実績も保有する。

この記事をシェア

RANKING

人気記事ランキング